バラの花咲く令和最初の初夏の庭 2019/05/28/Tue
チューリップが主役の4月が終わると、バラの季節がやってきます。
満開のお花もいいのですが、つぼみがまだ大半で、その中に3割ほどが開花している、そんな咲き始めの頃が、一番きれいで、見逃したくない時期。
なのに、今年はつぼみを誰かに食べられていて、穴が開いているものがいくつか。
いったい誰の仕業? 腹立たしい・・・
ささ、気を取り直して。
大輪系のつるバラ、「ピエール・ド・ロンサール」は
前方へ、倒れ掛かるように、今年もたくさん咲いてくれました。
咲き始めは、こんなふうにクリーム色から薄いピンクのグラデーション。
私が一番好きな色。昔の、デコレーションケーキにのっていたバラの花のようで。
だんだんピンクが濃くなっていって
クリーム色はなくなってしまいます。
花びらの数が多くて、複雑な重なり。
植物が作り出す、美しくて不可思議な形状を、じーーっと観察して、たっぷりと堪能。
クレマチス「テッセン」のつぼみは、こんな西太后の付け爪のような形で開き始め、
お花の中央は、紫の毛皮の衣装みたい。
淡いピンクのオールドローズ「ブラッシュノアゼット」とテッセンが絡まるコーナーは
つるの誘引を真剣にやらなかったせいで、なんだかワサワサとすき間がない。
お花って・・、と言うか、何事においても、「間」ってとっても大切。
お花の数が多いのは有難いことだけど、これ全部咲いたって、決して美しくはないの。
やっぱり、適度な空間があってこその美。
風通しが悪いと、病気になるし、虫もつく。
植物も、家も、人間も、人間関係も。
引き算は、とても勇気が必要で、むずかしい。
そして、常に私を悩ませるのは、「色合わせ」。
カンパニュラの紫に、勝手に伸びて来たヘビイチゴの赤が全く合っていない。
色が合わないのは、1分たりとも我慢がならず
赤い実はすべて撤去。
こういうところの妥協はしないし、黙っていてもはびこるヘビイチゴに、情けは無用。
あー、すっきりした。
理想は、ナチュラルな、イングリッシュガーデン風の植栽。
自然に、自由に生えてきたように美しく見せるのは高度な技がいるって、実際にいろいろやってみてつくづく納得。
ちゃんとコントロールしてナチュラルに見せるのと、本当にほったらかした結果とは、雲泥の差。
未だ手探り状態で、まだまだ修業が足りません。
いろいろな形の葉っぱ、グリーンの色味や濃淡のバリエーションを楽しめるようになったら、大人になってきた証拠かしら・・。
私はまだまだお花に惹かれるけれど、
5月は緑がキラキラでまぶしい。
このブルーのお花は、丁字草。年々花の数が増えてきて、うれしい。
こういう、楚々として、主張して来ない感じの花が好き。
西洋オダマキも好きで増やしているお花。
こぼれ種でどんどん生えてくるかと思いきや、まったく気配もない。
冬場に、スズメに食べられているのかも、種。
白のイングリッシュローズ。
ちっとも大きくならず、病気がちで弱弱しいけど、香りだけは最高。
花持ちが悪く、満開の翌日には、はらはらと壊れるように散ってしまう・・・
クロワッサンを頬張ると、外側のパリパリのところがどんどん剥がれ落ちちゃう、あんな感じ。
ちょっと違うか・・
まあ、その残念な感じは同じ。
バラが咲いている時期は、毎日カメラを持って庭に出ていました。
実際一日では大して変化はないのだけど、昨日より今日の方がきれいな気がして、つい写真を撮ってしまう。
寒冷前線の影響で、雨と強風が吹いて荒れてしまう前の、最後の庭。
よかった、写しておいて。
生き残った最後のビオラやパンジーを摘んで、折れてしまったバラと一緒に切り花に。
バラのつぼみは全部ひらいて、終焉の時がやってきました。
例年なら、ピンクの花びらが散り始めるはずが、
まだ5月というのに、まさかの真夏日4日連続で、散る前にドライフラワー化。
なんて、悲しい終わり方・・・。
もっと、お水をたくさんあげればよかったのかしら、と、いろいろ悔いが残る。
最後にもう一度、
きれいな姿を載せておきます。
来年もまた、きれいに咲いて下さいな。