控えめなものにこそ大きな役割がある 2016/10/07/Fri
布の掲載は、なかなか進みません。
昨日やっと70点を越えたところ、頂上はほど遠く、まだまだ登らなければなりません。
ところで、
新しいホームページになってから、気が付いていただけましたでしょうか・・・?
布は、色ごとに分けてあるほか、下の方を見ると「タグ」というものでも分けられています。
色とは関係なく、「小花」「水玉」「チェック」など、探しているものが見つけやすいように、布の特徴でも分類してあります。
その中に、「ベース布」というタグが出てくるものがあります。
デザインの中で、目立たせたいものの土台になる布、背景になる布、主役を引き立てるための脇役布、そんな時お薦めというものに、このタグをつけています。
そういう役割の布というと、真っ先に浮かぶのが「無地」ですね。
もちろん、無地も選択肢のひとつですが、普通なら無地を持って来そうな部分に、微かに柄が入っているものを持ってくると、思った以上にいい仕事をしてくれます。
たとえば、この布
白地に白で草花がプリントされています。1mも離れると柄は全く見えません。
だったら白の無地でも同じでしょ?と言いたくなりますが
実際は、この布を使うのと白の無地を使うのとでは、結果は大きく違います。
無地はあくまで無地。
そこには色や素材感以外のイメージは存在しません。
でも、ほんの少しでも何か柄がついていたら、イメージはそれに従って傾いていきます。
この布をよく見ると、「草花がある・・・何の花だろう、風に揺れている? 秋かしら?」
そんなふうに、人のイメージは無意識に動いていくのです。
これは花のような具象ではなく、ただの点々や線だとしても、そこには何かしらのイメージの入り口が広がっています。
土台になるもの、背景になるもの、脇役になってくれるもの、
ゆえに
目立って欲しくはないけれど、でも秘かに自分のイメージを託してみる、
そういう布を持っていると、饒舌に語らなくともスンナリ伝わることがわかってきます。
そして、何か作る時に、その存在にいつも助けられていることに気がつきます。
派手さはなく、不要な時にはスルーしてしまうような布ですが
いざ、必要になった時に探すとなかなかいいものに巡り合わない
そういう類の布とも言えます。
主役級の布は、目立つのですぐに手に取ります。
でも本当に重要な役割を担っているのは実は控えめなものの方なんですね。
意識してベース布を集めておくと、布合わせに苦労する時間が格段に減ります。
存在感がほとんどないので、写真に上手く写らない上に
商品に添えてある説明は、「柄はほとんど見えません」など、 はなはだ消極的な内容になっておりますが、
実際は大変役に立つ、 持っていると重宝する布ばかりです。
特に、
教室に通っていて課題をこなしている、サンプラーキルトを作る予定がある、マンスリーキルトに挑戦している、そのような皆様はぜひ手持ちのベース布の種類を増やしておきましょう。
お気に入りの布が引き立ち、布選びがすんなり楽に進むようになります。