針のこと.3

私が使っているのは・・・、その辺に売ってる普通の針。
「誰もが簡単に手に入れられる材料と道具で作る」っていうのも、私の物作りのポリシーだから。

パッチーワークキルトを作る時に必要な針は
1.ピーシング(布を接ぎ合わせる)時や仕上げのまつり縫いに使う縫い針
2.しつけをかける時のしつけ針
3.キルティング(芯を当てて上から刺し子する)時のキルト針 そして
4.まち針。 大きく考えてこの4つ。

でも別に全部を1本でやったって、出来上がればいいの実際は。

私が思うに針を選ぶポイントはたったふたつだけ。
それは言うまでもなく、「長さ」と「太さ」。これはあくまで私個人の考えだけど、 この、長さと太さをどうやって見極めるかだけど、私はとっても単純に考えています。
太さは「布の厚み」と連動していて、縫うものが厚くなれば針を太くしていけばいい。
長さは「自分の指」に関係していて、自分がどうやって針を持っているか、いつもどうやって縫っているか、あらためて見直してみればわかるはず。
今使っている針が、あともう少し長かったら、もしくは短かったら、もっと縫いやすいのかも、と想像して試してみればいいのです。
道具の類は、一発で自分に最適なものが見つかることは稀だから一度買ってみた針が(またはその他の道具が)手に合わなくたって簡単にはへこたれないで!
何度でも、自分が納得いく針に巡り会えるまでしつこくいろいろ試してみましょう。
数百円の無駄遣いには目をつぶり、忘れ去るべし。

さて、縫い針ね、
私は、 四ノ二(しのに)っていうのを使っています。これは日本の手芸業界独特の表記で四は絹針のこと、二は一寸と☆分の☆の部分を表しています。だから私のは、長さが一寸二分の絹針っていう意味。一寸は約3cmだから、長さはだいたい37mmぐらい。ちなみに三ノ五は長さ一寸五分の細めの木綿針ってこと。(二は太い木綿針、一はさらに太い針)
私が縫うのは大体いつも薄手の木綿で、絹針がちょうどいい針通り、この針を使い始めるまでは適当にいろいろ使っていたけど、四ノ二で縫ってみたらスイスイ気持ちよく縫えたから、きっと私の針の持ち方、指の太さや長さにピッタリだったのね、もう長年、これ。
同じように、キルト針やまち針も、とにかく自分にあっているのを探しましょ。もし手元にいろいろ針があるのなら、とりあえずいろんな針で縫ってみて、一番気持ちよくすんなり縫えた針の長さを測ってみたり、それをお店に持って行って似たように見える針を買うのも手。
細かい事でいろいろ注意する点はあるのかも知れないけど、指の形や針の持ち方って百人いたら百通りなんだから、これはもう他人にとやかく言われる筋合いのものじゃない、自分の手にしっくり来る納得の針を見つけましょう。
実際私の使っているのは、私にはいいけど、みんなにいいとは限らない。その昔、四ノ二をお勧めしたお客様が、頻繁に針を買いに来られので不思議に思ってお聞きしてみたら
「折れるんです」と恥ずかしそうに言っておられたことがあったっけ・・・
生まれてこのかた「手縫い」で針を折ったことがない私には、軽い衝撃。
折れた???? (゚0゚)
すごく力を入れて縫っていらしたみたい。
そして、四ノ二はその方には細すぎた。
「肩 凝りません??」とお聞きすると、やっぱりものすごい肩こりで、首も痛いとのこと。無駄に力を入れ過ぎだと推察されました。
私は自慢じゃないけど、縫い物で肩こりは全然ないの。
我ながら天職?と 思ってしまうぐらい。(やっぱ自慢)

ところで
縫っている際中に、糸がこんがらがって結ばっちゃうことよくある人、手上げてー!
(・ ・)/
はい!今 手上げたあなた!その上げた腕より、異常に長い糸通してません?
自分の腕より長い糸通したら、1回で引ききらないでしょ・・・
┐(´-`)┌
しかも糸は常に布との摩擦にさらされているから、そんなに長く同じ糸で縫うのはよくないの。
玉になって糸が結ばるのは、糸の「撚り」のせい。摩擦はさらなる撚りを生む。だから、まず必要以上に長く通さないこと。MAX70cmぐらいです。
そしてゆっくーりゆっくーり糸を引くこと。「しょっちゅう糸が結ばるんです」と言う方に限ってものすごい勢いで針を抜いていて、しかも、縫っている手元から目を離す。
そんなに急いで何かいいことあるんでしたっけ?
結ばってとれなくて (*`∧´) キーッてなってたら早く縫ったって同じこと。ゆっくりじっくり、糸が引かれていく様を最後までじーっと凝視してね。まばたき禁止~(笑)

私の印象では、縫う速さと肩こりはシンクロしている気がします。ゆっくり縫うとね、それだけで肩こりも減るんじゃないかしら・・・。進みは遅くても、たぶん最終的には能率もあがっているはず。あと、肩こり防止には、縫っている時の姿勢も大切で・・・

つづく

 

 

2013-05-26 | Posted in 読みもの | タグ: Comments Closed 

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