濃くてきれいなものが流れ続ける 2012/7/7/Sat
「雨の音を聞きながら、お風呂に入るのが好き」 と、母が言っていたことを、話して聞かせたことはなかった。
なのに、小学生になったペンちゃん(娘)が、
「雨の音を聞いているのが好き」と突然言ったので、私は少しうろたえた。
生まれ変わり・・・
そんなことってほんとにあるんだろうか・・・
ちょうど母の命が燃え尽きようとしていた頃、入れ替わるように私のお腹にぺんちゃんの命が宿っていた。
ペンちゃんが、おぎゃあと生れる8ヶ月前に母は亡くなってしまったので、2人は一度も会ったことがない。
でもやっぱり「血は争えない」のか、どこか似ていて共通点も多いと思うのは、間に挟まれて両方を知っている私が、勝手に先入観で見てしまうからなのだろうか・・。
母もペンちゃんも同じ戌年で、犬やら猫やら見ると、どの子もどの子も「可愛い可愛い」と言い、目をウルウルさせるところなんか、本当にそっくりだ。
そう言えば、去年私がいろいろ悩んでいた頃、ペンちゃんとお喋りしたり、ショッピングに行ったりする時間だけが気持ちが晴れて、元気が戻ったんだったっけ。
ペンちゃんは、若いのにどっしりと落ち着いていて自分を見失わず、辛抱強く私の話を聞いてくれて、励ましてくれた。
それはまるで母親のよう。
やっぱりどこかに、目には見えない不思議なものが流れているらしい。
今日は雨だからこんなことを考えるのだろうか・・・
それとも、ペンちゃんが大学で献血して来たと言って、腕に包帯をして帰って来たからか・・?
「濃くてきれいでいい血ねー!」と、赤十字の看護師さんが沢山集まってきて、褒められたのだそう。
ペンちゃんは、白い包帯が自慢気だ。